名物おいるりさん

■いかのばけもの(烏賊の化物)――海に現われる巨大ないか。船をもなかみたいにメリメリ。
■かわあかご(川赤子)――水辺に出るというおばけ。
■ちょくぼろん(猪口暮露)――古くなったお猪口のおばけ。虚無僧すがたをしてます。ぼおろんぼおろん。
【おいるりさん売り文句完全版】
がんごろごろがらごろんごがろんご。おいるりさん食ぇーと。がんごろごろがらごろんごがろんご。おいるりさん食ぇーと。
おいるりさんの生まれは天竺の西。大食国のあたり。家は地べたの真下にあるが。みみずやもぐらは身内じゃござらん。
ととさんは竜蔵。かかさんはおつち。千代に八千代にむつまじかりしが。ほんの若さの出来心から。家を飛び出すおいるりさん。
くにを出るときゃ砂まぶれだが。鉄のキモノをチャラチャラならして。おいさおいさと漕ぎ出す船は。血の汗ふく駒たちより速し。
怖い荒波くぐってこえて。つらい潮路は葉とうがらしよ。粒々辛苦を致しまして。おちつく先はここのお店。
黒いおかおで天然で。ことばのおしりにガンスがついた。様子もガラリとキレイになって。琉球ガスリに大きなナフサ。
朝から晩までみがきにみがき。重いふとんに軽いきぬ。あたまの小脇の真っ赤なガリは。酸いか甘いかお試しなんし。
おいしーいおいるりさん。身受けしてくれーとくれーと。がんごろごろがらごろんごがろんご。おいるりさん食ぇーと。
2011.04.19 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 新聞